経理に必要な資格ランキング5選!おすすめテキストも紹介
経理とはどんな仕事なのか。漠然としたイメージはあるものの、実際の業務に関しては良く知らない方が多いのではないでしょうか。
経理の仕事をするためには、どんな資格があったらよいのか。
受験資格と、どんな勉強をしたらいいのかを含めて、解説していきます。
これから経理の仕事をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
経理の仕事内容は?
経理の仕事内容は、会社の取引を記録してお金の流れを管理する仕事 です。
一部を具体的に紹介します。
・出金や入金の管理
・月間・年間予算の管理
・決算書や伝票などお金に関する書類の作成
・会社の財務状況の把握・評価
・税務申告や調査への対応
企業や業種によって細かい仕事内容は違いますが、お金にかかわる重要な業務であることは、どこでも同じです。
経理の仕事は、お金に関するデータや数字の処理を専門とする、正確性が求められる仕事だと言えるでしょう。
経理に必要な資格ランキング5選!おすすめテキストも紹介
経理の仕事をするのに有用な資格は多くあります。
会社によって、どの資格を持っているのが有利になるのかは異なるため、自分の働き方にあった資格を取ることが必要です。
今回は、一般的な資格5つに関して、資格試験と勉強のためのテキストを紹介しましょう。
日商簿記検定
日商簿記は、日本商工会議所および各地商工会議所が主催する簿記の検定です。
簿記とは、会社の経営成績や財務状態を明らかにするために、経営活動を記録・計算・整理する技能です。
経理・会計だけでなくさまざまな分野で活かせる知識であり、多くの企業が採用・人事に活用しています。
日商簿記検定の試験概要
日商簿記検定の試験概要を見ていきましょう。
「1級」「2級」「3級」「簿記初級」「原価計算初級」の5つの級に分かれており、出題範囲は級によって異なります。
どの級も、誰でも受験することができ、70点以上が合格です。
比較的簡単な3級から合格を目指していきましょう。
「1級」「2級」「3級」は筆記試験です。
6月の第2日曜日と、11月の第3日曜日に全国各地で受験できます。
一方、「簿記初級」「原価計算初級」は随時、各地のネット試験会場が決める日程で受験できます。
詳しくは、商工会議所のサイトをご覧ください。
日商簿記検定のおすすめテキスト
日商簿記検定のテキストは、級ごとに分かれて多く出版されています。
自分の勉強方法に合った、分かりやすいものを選ぶのが基本です。
直近の過去問まで網羅されている最新版を選びましょう。
商工会議所のサイトでも、教材紹介のコーナーがあるので、参考にしてください。
例えば3級を受験するのであれば、株式会社カリアックの出版しているテキストが、商工会議所の公認として指定されています。
「日商簿記3級テキスト・問題集・解答集」と3冊セットで販売されているので、最新版3冊セットで勉強するのがおすすめです。
参考:日商簿記3級テキスト
FP(ファイナンシャルプランナー)
FP(ファイナンシャル・プランナー)とは、家計に関わる制度に関して広い知識を持つ専門家です。
人生を豊かにするために、資金計画の面からライフプランをサポートする「家庭のホームドクター®」として、幅広く活躍しています。
FP(ファイナンシャルプランナー)の試験概要
ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能検定)は、「金融財政事情研究会(きんざい)」と「日本FP協会」の2団体が実施する国家試験です。
どの級も年に1回全国各地で実施されています。
難易度が一番低い3級は、受験資格要件なし。誰でも受験することができます。
けれども、ファイナンシャルプランナーを名乗るには、2級に合格して研修を受ける必要があるので、2級合格を目指しましょう。
2級の受験資格は、3級に合格するかまたはファイナンシャルに関する実務を2年以上経験することです。
FP(ファイナンシャルプランナー)のおすすめテキスト
FP技能検定には学科試験と実技試験があります。
学科試験は1種類ですが、実技試験はいくつかある中からの選択です。
参考書を選ぶ際には、自分が受ける実技試験に即したものを選びましょう。
たとえば、試験実施元であるみんざいもテキストを発売しています。
学科対応の「22~’23年版 最短合格 3級FP技能士」と、実技対応の「’22~’23年版3級FP技能士(実技・個人・保険顧客資産相談業務)」です。
みんざいで受験しようと考えている方には、信頼できるテキストだと言えるでしょう。
参考:3級FP技能士(学科)精選問題解説集
参考:3級FP技能士(実技・個人・保険顧客資産相談業務)
公認会計士
会計に携わる資格の中でも、最高峰と言われる公認会計士。
会計・経営・税務に関しての専門性が高く、監査業務に携わります。
監査以外にも、会計・税務・コンサルティング業務などさまざまな分野で活躍できる資格です。
公認会計士の試験概要
公認会計士試験は、短答式試験と論文式試験の2種類に分かれています。
短答式試験は誰でも受験することができます。
受験科目は「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」の4科目。
年に2回実施されており、1度合格すれば2年間有効です。
論文式試験は、短答式試験に合格するかまたは短答式試験を免除された人が受験することができます。
「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」の4科目と、「経営学」「経済学」「民法」「統計学」の中から1科目を選択した計5科目。
年に1回実施されており、科目合格も認められます。こちらも2年間有効です。
公認会計士のおすすめテキスト
公認会計士を目指す人は、予備校や通信講座を利用しながら勉強するのが一般的です。
講座独自でのテキストも入手できるでしょう。
完全に独学で受験しようと思うといばらの道となりますが、不可能ではありません。強い意志をもって勉強に臨むことが大切です。
テキストは科目ごとにたくさんあります。
たとえば中央経済社の『スタンダードテキスト』シリーズであれば、問題を解きながら理解を進めていくことができるでしょう。
最新の過去問と合わせて使い、勉強していくことがおすすめです。
参考:財務会計論
税理士
税理士は税理士法に定められた国家資格で、税務に関わる専門家です。
公的な立場から納税の相談をうけて、納税者が正しく税金を納めるための手助けをしています。
税務書類の作成やe-Taxの代理送信なども行っています。
税理士の試験概要
税理士試験は、会計科目と税法科目の2種類を受験します。
毎年8月上旬に全国各地で行われ、税理士になるために必要な学識及びその応用能力があるかどうかを試されます。
会計科目は「簿記論」と「財務諸表論」の2科目。
受験資格の制限なく誰でも受験することができます。
税法科目は「所得税法」「法人税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「国定資産税」の6項8科目から3科目を選びます。
ただし、「所得税法」か「法人税法」のどちらかは必ず受ける必要があります。
税法科目については受験資格の制限が設けられています。詳しくは国税庁のサイトをご覧ください。
税理士のおすすめテキスト
税理士試験対策のテキストも、数多く存在します。もちろん、最新版を使うことが大切です。
一番人気はTAC出版の『みんなが欲しかった!税理士』シリーズでしょう。
教科書と問題集が1冊にまとまっていて、実際に問題を解きながら学んでいくことができます。
2024年度版からは教科書と問題集を取り外しできるようになり、さらに便利になっています。
TAC出版では、学習をサポートするための動画も無料で公開しています。特典も利用して、効率よく学ぶことができるテキストです。
建設業経理士
建築業経理士は、経理に属する資格の中では特殊な部類にあたります。
建設業における専門会計知識・会計処理能力を持つ専門家で、建築業にも精通していなければなりません。
建築業に関する専門用語を理解して、会計処理を行う資格だと言えるでしょう。
建設業経理士の試験概要
建築業経理士の資格は1級から4級に分かれており、級によって内容と程度が異なります。
試験は年に2回、全国で実施される試験です。
9月は1・2級のみ、3月は1~4級全ての試験が行われます。
誰でも受験することができますが、1級とその他の級を同日に受験することはできません。
また、1級だけは「原価計算」「財務諸表」「財務分析」の3科目に分かれており、科目合格は5年間有効です。
全てに合格することで1級資格者と認められます。
建設業経理士のおすすめテキスト
建築業経理士試験対策も、試験実施元監修の公式テキストが存在します。
『建設業会計概説』というテキストで、出題範囲のすべてが網羅されています。
ただ、問題集はついていません。
建築業振興基金のサイトで、過去問一覧を公開しているので、併せて利用しましょう。
TAC出版の『合格トレーニング 建築業経理士』などの問題集を併用するのも良いかもしれません。
参考:建設業会計図書販売
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まとめ
経理の仕事をするのに適した資格で、有名なのは簿記でしょう。
しかし、簿記以外にも有用な資格はたくさんあります。
受験資格の規定がなく、誰でも受験できる資格試験も多く存在します。
ここに挙げた以外の資格も探してみてください。
資格を取ることで、手当がついたり昇給したりすることもあるでしょう。
キャリアアップを目指すためにも、自分に合った資格を見つけて取得してください。