看護助手に資格はいらない?取得するメリットや役立つ資格を紹介!
看護師をサポートして、医療や介護の現場で活躍する看護助手。その仕事をするのは難しそうな気もしますよね。
看護助手として働くのには、資格が必要かどうか、資格を取るのはむずかしいのかなど、これから看護助手を目指す方の、気になる疑問点にお答えしていきます。
資格取得のメリットや、資格の種類も紹介するので、参考にしてください。
目次
看護助手と看護師の違い
看護助手は、看護師と違って資格がいらない仕事です。
資格がないため医療行為は行えず、食事介助や入浴介助などの患者のケアを中心に、補助的に仕事を行います。患者に直接関わることだけでなく、環境整備や書類作成なども仕事の一部です。
勤務形態
看護助手の勤務形態は、施設によってさまざまです。多くの場合は看護師と同様に、二交代制や三交代制、シフト制の勤務になります。
それぞれの勤務形態は以下の通りです。
- 二交代制:日勤・夜勤の交代勤務
- 三交代制:日勤・準夜勤・深夜勤の交代勤務
- シフト制:早出・日勤・遅出・準夜勤・夜勤・深夜勤・半休など、施設によって定められた交代制
土日出勤や夜勤があるため、生活は不規則になりがちです。また、決まった休みを取るのは難しいかもしれません。
仕事内容
看護助手の仕事内容は、医療従事者の補助作業です。主に医療行為以外の患者のケア、例えば食事介助や移動介助、着替えや入浴の手伝いを行います。また、部署間や患者との書類のやり取りなどでパイプ役を担うのも看護助手になります。
さらに、施設内の環境整備も看護助手の仕事です。医療器具の準備や片付け・洗浄、リネンの交換・洗濯やベッドメイキング、浴室の準備・清掃、ときには病室や診察室の清掃、ごみの回収を行う場合もあります。
給料
看護助手のお給料は、どれくらいなのでしょうか?資格なしでできる仕事であるため、看護師よりは低い年収になります。厚生労働省の「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、看護助手の平均給与は月給219,400円です。年間賞与額は456,800円で、平均年収(月給×12ヶ月+年間賞与)は3,089,600円になります。
看護助手の給料は勤務先や配属先、夜勤の有無によっても変わってきます。上記はあくまでも平均なので、それぞれの勤務先での条件は必ず確認してください。
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看護助手に資格は必要ない?
看護助手に、法的に定められた国家資格はありません。あくまでも職種としての名称なので、求人の応募条件を満たせば看護助手として働けます。また、病院の患者は介助が必要な方が多いので、介護に関する知識や経験があれば、それを活かして活躍できます。
看護助手の仕事に役立つ検定試験や認定試験もあるので、勉強しておいて損はありません。資格を取得すれば、評価は上がります。条件の良い職場に就職・転職できるようになるでしょう。
看護助手が活かせる資格
それでは、どんな資格をとれば看護助手として働くときに、活かせるのでしょうか。ここからは、3つの資格に絞って、概要と取り方、試験の難易度などを紹介していきます。
これから看護助手を目指す方は、資格を取得することも検討してみてください。
看護助手認定実務者試験
看護助手認定実務者試験は、全国医療福祉教育協会が運営する認定資格です。看護助手に必要な知識や技能を客観的に判断する試験で、誰でも受験できます。試験は、年に3回行われていて、在宅で試験が受けられます。
試験内容は看護助手業務、役割、患者への理解、基本技術などで全35問。マークシート方式の試験で、合格基準は6~8割です。比較的取りやすい資格だと言われています。一般社団法人デザイナーズスキル認証機構(https://dsco.or.jp/text)で公式テキストを扱っています。
メディカルケアワーカー
メディカルケアワーカーは、国内初の看護助手に関する認定資格です。医療福祉情報実務能力協会が認定していて、2級と1級に分かれます。
2級の受験資格は、通年で1年以上の経験が必要です。実務経験がない場合は、協会が指定する教育機関で、メディカルケアワーカー講座を終了すれば受験できます。1級を受験するには、2級に合格する必要があります。
指定教育機関の1つである、TERADA医療福祉カレッジ通信教育校のメディカルケアワーカー講座では、医療福祉情報実務能力協会の理事長が自ら手掛けた教材で学べます。これを利用すれば合格は難しくないでしょう。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)は、介護の仕事をするうえでの入門資格とも言える資格です。各都道府県から指定を受けた養成校で、厚生労働省が定めるカリキュラムを修了した後、修了試験(筆記)に合格すれば取得できます。
介護職員初任者研修のカリキュラムは、130時間の講義です。このうち40.5時間は在宅でも学習できますが、それ以外は通学する必要があります。長いように思えますが、この講義の内容さえしっかり理解できれば筆記試験は合格できるでしょう。
看護助手が資格をとるメリット
資格が必要ないはずの看護助手が、苦労して資格を取るメリットはあるのでしょうか?
ここからは、看護助手が資格を取ることのメリットを4点、紹介していきます。資格取得を悩んでいる方は、参考にしてみてください。
仕事に対する信頼度が高くなる
資格を取得すれば、仕事に対する信頼度が高くなります。資格があることで、仕事に関する知識がしっかりあると、客観的に証明されるからです。また、資格取得に向けて勉強した知識や、身に付けた力を仕事に活かすことで、スムーズに仕事を行えるようになるでしょう。そうすれば、一緒に働く人たちからの信頼を得られます。
さらに、知識が身につくことで看護師からの指示を正確に読み取れるようになり、連携もとりやすくなるでしょう。
活躍できる場が増える
看護助手は、医療の現場以外でも活躍します。在宅医療を行っている患者の自宅に看護師と一緒に訪問する場合もあります。患者の自宅という環境での仕事になるため、看護師との連携が重要です。資格があれば看護師からの信頼度も高くなり、活躍の幅が広がります。
また、超高齢社会の日本では、介護職のニーズが高まっています。介護職員初任者研修のような介護関連の資格を取得していれば、介護施設や訪問介護の現場でも活躍できるようになるでしょう。
必要な知識や技術が身につき自信がもてる
資格を取ることで、知識や技術が身につき、自信が持てるようになります。資格を取得するために勉強したことで、仕事に必要な知識や技術が身についています。そして知識が身につくことで、看護師からの指示を正確に理解し、スムーズに仕事を行えるようになるでしょう。
すると、自分の仕事に自信が持てるようになるのです。知識が身につき自信がつくことで、新しい業務へ挑戦する場合も、不安や恐怖心が少なくて済みます。できる仕事も増えていくでしょう。
転職で有利になる
資格を取得していれば、転職を考えたときに有利になります。看護助手に関する知識や能力を身につけていることが、客観的に証明されているからです。資格を持っていれば即戦力になると判断されますし、資格を取ったモチベーションも評価されます。
応募するのに求人が多く、特別な資格はいらないのが看護助手です。けれども資格を持っている人のほうが評価は高く、採用されやすい傾向にあります。有利に転職活動をするためには、資格を持っているほうが良いでしょう。
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まとめ
看護助手として就職するのに、特別な資格は必要ありません。けれども、仕事をスムーズに行い、自分の評価を高めていくためには、資格を取得するほうが良いでしょう。
資格を取れば、きちんとした知識や技術が身につき、仕事の幅が広がります。転職を考えたときにも、選べる求人が増えるし、採用されやすくなります。勉強さえすれば、試験クリアは難しくない資格も多いので、ぜひ資格取得を考えてみてください。