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公開:2024.3.19 公開:2024.3.19

SE(システムエンジニア)に有利な資格を10選紹介!国家資格とベンダー資格を解説

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SEにおすすめの資格10選をご紹介します。
「システムエンジニア(SE)の仕事は人工知能(AI)に乗っ取られる」という噂が以前からありますが、SEの仕事はごく一部を除き、AIが代替できるほど単純ではありません。
むしろ、社会のデジタル化の急速な進展やIT技術の飛躍的な進歩により、SEの需要は急増しています。
特に、最先端のスキルを身に付けたSEは、高収入が期待できます。実務でスキルを磨くこともできますが、業務に関連のあるSE資格を取得することでもスキルアップできます。
今回は、SE資格取得のメリット等を説明し、おすすめの資格10選(国家資格5選とベンダー資格5選)をご紹介します。

SE資格とは?

この記事内では、SEの業務に役立つ資格のことを「SE資格」と呼びます。IT全般の知識を学べるものや、データベースやネットワークといったSEに必須の知識が学べるものもあります。現役で活躍している方はもちろん、これからSEを目指す方にもおすすめです。
SEとは、コンピュータシステムの設計・開発を行う職種で、開発プロジェクトの中で主に上流工程を担当します。具体的には、

  1. クライアントへのヒアリング
  2. 要件定義
  3. 基本設計
  4. 仕様書作成

という流れです。時には、プログラミングまで担当する場合もあります。
データベースやネットワーク、プログラミング等のITに関する幅広い知識はもちろん、コミュニケーションやマネジメントのスキルも必要です。

SE資格取得のメリット

IT業界は実績・実力勝負の世界と言われ、資格の取得は必須ではなく「意味ない」という声もあります。しかし、実際には資格を取得するSEの方は多いです。
それでは、SE資格を取得するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

1 業務に役立つ知識を体系的に学べる

まず、「業務に役立つ知識を体系的に学べる」というメリットがあります。
SEの仕事に必要な知識を、実務を通して勉強した場合や、一般書籍・学習用のWebサイトを使って勉強した場合には、知識に偏りができることがあります。
しかし、資格対策用の勉強をすると、基礎から実践的な内容さらには最先端の知識まで、網羅的・体系的に学ぶことができます。強固な知識の土台作りをすることで、確実にスキルアップすることができます。

2 知識やスキルを客観的に評価できる

次に、「知識やスキルを客観的に評価できる」というメリットもあります。
例えば、転職活動をする際に「○○の仕事を10年やってきました」と言っても、どのくらいのスキルがあるのか、採用担当者は判断できません。

しかし、「ネットワークスペシャリスト試験を取得しています」とアピールすれば、知識やスキルのレベルを客観的に判断することができます。
未経験からのSEへの転職では、さらに勉強に対する意欲も示すことができます。

3 昇給・昇進につながる

会社によっては、特定の資格を取得すると、報奨金が一時支給されたり、毎月の給与で資格手当がついたりします。また、資格の取得を昇格・昇進の条件としている会社もあります。
そのような規定のない会社でも、資格取得を目標管理に組み込んで自己啓発の意欲を示せば、人事評価が上がります。また、資格取得によりスキルアップしたとみなされ、昇給や昇進につながる可能性もあります。

国家資格と民間(ベンダー)資格の特徴と違い

SE資格は、「国家資格」と「ベンダー資格(民間資格)」に大別されます。
国家資格には、情報処理推進機構(IPA)が主催する13種類の「情報処理技術者試験」があります。国の法律に基づき一定の社会的地位が保証されます。

ベンダー資格(民間資格)は、自社製品の知識やスキルを問う目的で、様々な民間のIT企業(ベンダー)が主催しています。
それぞれについて、以下に特徴を示します。

◆国家資格

  • 受験料が比較的安く消費税非課税である。   
  • 国内での知名度や信用性が高い。   
  • 有効期限なし。
  • 試験の実施頻度が低く、年1回のものもある。   
  • パソコンでの出題形式のものは少なく、マークシート式や記述式、論述式のものが多い。

◆ベンダー資格

  • 受験料が高く消費税も10%上乗せされる。   
  • 世界的に通用するものも多いが、国内での知名度や評価が低いものもある。
  • 有効期限が設定されているものもある。   
  • 試験の実施頻度が高く、すべてパソコンでの出題形式である。

SE資格ランキング(国家資格)

SE資格のうち、まずは国家資格について、おすすめランキングを1位から5位まで順にご紹介します。
全般的なITの知識が学べるものと、SEの仕事に関係が深い専門的な知識が学べるものがあります。
どれもIPAが主催する情報処理技術者試験に該当し、合格率15%前後の超難関資格も含まれます。また、すべて有効期限はありません。

1 基本情報技術者試験

「基本情報技術者試験」は、高度IT人材になるための基礎知識を身に付け活用する能力を認定する資格です。情報技術全般に関する基本的な知識やスキルを持つ証明になります。
最初にこの資格を取得するITエンジニアは多く、未経験の方も基礎固めをするのにおすすめの資格です。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。

出題形式 科目A 「四肢択一式」

科目B 「多肢択一式」

試験時間 科目A 「90分」

科目B 「100分」

問題数 科目A 「60問」

科目B 「20問」

合格基準 両科目とも60%以上
受験料 7,500円
合格率 48.4%(令和5年度)

【公式サイト】
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html

2 応用情報技術者試験

「応用情報技術者試験」は、「基本情報技術者試験」からステップアップして、高度IT人材として活躍する人のための資格です。
試験では、アルゴリズムやデータベース、ネットワーク、さらにはプロジェクトマネジメントやシステム戦略等、非常に幅広い専門知識が問われ、現役のSEの方におすすめの資格です。
この試験は、年に2回(4月、10月)実施されています。

出題形式 午前 「四肢択一式」

午後 「記述式」

試験時間 午前 「150分」

午後 「150分」

問題数 午前 「80問」

午後 「11問中5問選択」

合格基準 両科目とも60%以上
受験料 7,500円
合格率 27.2%(令和5年度)

【公式サイト】

https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html

3 システムアーキテクト試験

「システムアーキテクト試験」は、ITストラテジストと連携して、情報システムの開発に必要となる構造を設計する人を対象にした資格です。
試験では、一般的な情報システムだけでなく、組み込みシステムに関する知識も問われます。システム開発の上流工程の内容を深く学べるので、実務経験を積んだSEの方におすすめの資格です。
この試験は、年に1回(4月)実施されています。

出題形式 午前Ⅰと午前Ⅱ 「四肢択一式」

午後Ⅰ 「記述式」

午後Ⅱ 「論述式」

試験時間 午前Ⅰ 「50分」

午前Ⅱ 「40分」

午後Ⅰ 「90分」

午後Ⅱ 「120分」

問題数 午前Ⅰ 「30問」

午前Ⅱ 「25問」

午後Ⅰ 「3問中2問選択」

午後Ⅱ 「2問中1問選択」

合格基準 午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰの全てで60%以上

かつ午後Ⅱ でAランク評価(A~Dの4段階評価)

受験料 7,500円
合格率 15.8%(令和5年度)

【公式サイト】
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sa.html

4 ネットワークスペシャリスト試験

「ネットワークスペシャリスト試験」は、コンピュータネットワーク全般についての高度な専門知識・スキルを認定する資格です。
試験では、ネットワークシステムの構築・運用等のスキルだけでなくセキュリティについても問われます。ネットワークの知識はSEに必須なので、おすすめの資格です。
この試験は、年に1回(4月)実施されています。

出題形式 午前Ⅰと午前Ⅱ 「四肢択一式」

午後Ⅰと午後Ⅱ 「記述式」

試験時間 午前Ⅰ 「50分」

午前Ⅱ 「40分」

午後Ⅰ 「90分」

午後Ⅱ 「120分」

問題数 午前Ⅰ 「30問」

午前Ⅱ 「25問」

午後Ⅰ 「3問中2問選択」

午後Ⅱ 「2問中1問選択」

合格基準 全ての科目で60%以上
受験料 7,500円
合格率 14.3%(令和5年度)

【公式サイト】
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/nw.html

5 プロジェクトマネージャ試験

「プロジェクトマネージャ試験」は、ITプロジェクトの策定を行い、品質・コスト・納期に全責任を持ち、プロジェクトを成功に導くマネジメントスキルを認定する資格です。
プロジェクトマネージャは、開発プロジェクト全体の責任者であり、利害関係者とのやり取りも求められる非常に重要なポジションです。
将来キャリアアップしたいSEの方におすすめの資格です。この試験は、年に1回(10月)実施されています。

出題形式 午前Ⅰと午前Ⅱ 「四肢択一式」

午後Ⅰ 「記述式」

午後Ⅱ 「論述式」

試験時間 午前Ⅰ 「50分」

午前Ⅱ 「40分」

午後Ⅰ 「90分」

午後Ⅱ 「120分」

問題数 午前Ⅰ 「30問」

午前Ⅱ 「25問」

午後Ⅰ 「3問中2問選択」

午後Ⅱ 「2問中1問選択」

合格基準 午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰの全てで60%以上

かつ午後Ⅱ でAランク評価(A~Dの4段階評価)

受験料 7,500円
合格率 13.5%(令和5年度)

【公式サイト】
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html

SE資格ランキング(ベンダー資格)

次に、SE資格のうちベンダー資格についても、おすすめランキングを1位から5位まで順にご紹介します。
ベンダー資格は、試験を主催する企業が提供する製品やサービスについての知識やスキルが問われます。国家資格と比べて出題内容に偏りはありますが、特定のスキルを求める企業や案件では評価が高いです。

1 オラクルマスター(ORACLE MASTER)

「オラクルマスター」は、日本オラクル社のデータベース管理システム「Oracle Database」を扱うスキルを認定する資格です。
「ブロンズ」、「シルバー」、「ゴールド」、「プラチナ」の4つのレベルがあり、データベースやSQL、セキュリティ等に関する知識が問われます。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。ゴールド以上のレベルを受験するには、一つ下のレベルに合格していなければなりません。また、この資格に有効期限はありません。

出題形式 ブロンズ、シルバー、ゴールド 「選択式」

プラチナ 「実技」

試験時間 ブロンズ、シルバー、ゴールド 「120分」

プラチナ 「2日間」

問題数 ブロンズ 「70問」

シルバー 「72問」

ゴールド 「68問」

合格基準 ブロンズ 「65%以上」

シルバー 「60%以上」

ゴールド 「57%以上」

プラチナ 「全てのモジュールで合格ライン以上」

受験料 ブロンズ、シルバー、ゴールド 「37,730円」

プラチナ 「231,000円」

合格率 非公表

【公式サイト】
https://www.oracle.com/jp/education/index-172250-ja.html

2 Linux技術者認定試験(LinuC)

「Linux技術者認定試験(LinuC)」は、LPI-Japanが主催しています。民間資格ですが、企業が自社製品を使うスキルを問う試験ではなく、汎用性が高い「ベンダーニュートラル資格」に分類されます。

オペレーティングシステム(OS)であるLinuxシステムやサーバーを構築して運用する能力等を認定する資格です。「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」、「システムアーキテクト」の4つのレベルがあります。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。
レベル2の認定を受けるにはレベル1の認定が必要で、レベル3とシステムアーキテクトの認定を受けるにはレベル2の認定が必要です。
また、この資格に有効期限はありませんが、「有意性の期限」があり、5年以内に同レベル以上の認定の再取得が必要です。 

出題形式 「選択式」+「キーボード入力」
試験時間 「90分」
問題数 レベル1、レベル2、レベル3 「約60問」

システムアーキテクト 「約40問」

合格基準 「65~75%程度以上」
受験料 レベル1、レベル2、レベル3 「16,500円」

システムアーキテクト 「27,500円」

合格率 非公表

【公式サイト】
https://linuc.org/

3 シスコ認定試験 Cisco Certified Network Associate(CCNA)

「シスコ認定試験」は、世界最大手のネットワーク関連機器メーカー、シスコシステムズ社の製品を扱う知識やスキル、ネットワークの導入・設定・運用等の知識やスキルを認定する資格です。ネットワークエンジニアに必要な広範囲で専門的な知識が問われます。
この試験には、「エントリー」、「アソシエイト」、「プロフェッショナル」、「エキスパート」の4つのレベルがあります。エントリーは日本語非対応なので、日本語にも対応しているアソシエイトの「CCNA」が国内では最も人気があります。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。また、この資格には、3年の有効期限があります。

出題形式 「選択式」、「キーボード入力」等
試験時間 「120分」
問題数 非公表
合格基準 非公表
受験料 「42,900円」
合格率 非公表

【公式サイト】
https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/exams.html

4 シスコ認定試験 Cisco Certified Network Professional(CCNP)

「シスコ認定試験(CCNP)」は、上述のCCNAの上位資格でプロフェッショナルレベルです。コンピュータネットワーク関連業務に携わる方の中でも上級者が対象で、高度で複雑なネットワークの知識やスキルが問われます。
CCNPには7つの分野があり、自分の業務内容に照らして選択することができます。さらに、それぞれの分野には、必須試験の「コア試験」と複数の中から1つ選択する「集中試験」があり、その両方に合格することで認定されます。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。また、この資格には、3年の有効期限があります。

出題形式 「選択式」、「キーボード入力」等
試験時間 コア試験 「120分」

集中試験 「90分」

問題数 非公表
合格基準 非公表
受験料 コア試験 「57,600円」

集中試験 「42,900円」

合格率 非公表

【公式サイト】
https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/exams.html

5 AWS(Amazon Web Services)認定

「AWS認定」は、Amazon社が提供する世界最大のクラウドサービス「AWS」に関する知識やスキルを認定する資格です。近年はクラウドサービスを利用する企業が増えているため、この資格を取得することで様々なプロジェクトに活かすことができます。
試験には、「基礎(1種類)」、「アソシエイト(4種類)」、「プロフェッショナル(2種類)」、「専門知識(6種類)」の4つのレベルがあります。専門知識のうち3種類は2024年4月30日に廃止されます。
受験の目安として、プロフェッショナルはAWSの実務経験2年以上、専門知識はAWSの実務経験2年以上とその専門分野の実務経験5年以上があることが推奨されています。
この試験は、年間を通じて随時実施されています。出題・解答はすべてパソコンで行います。また、この資格には、3年の有効期限があります。

出題形式 「選択式」
試験時間 基礎 「90分」

アソシエイト 「130分」

プロフェッショナル「180分」

専門知識 「170分または180分」

問題数 基礎 「65問」

アソシエイト 「65問」

プロフェッショナル 「75問」

専門知識 「65問」

合格基準 「スケールスコア(100~1000)」という独自基準

基礎 「700以上」

アソシエイト 「720以上」

プロフェッショナル 「750以上」

専門知識 「750以上」

受験料 基礎 「16,500円」

アソシエイト 「22,000円」

プロフェッショナル 「44,000円」

専門知識 「44,000円」

合格率 非公表

【公式サイト】
https://aws.amazon.com/jp/certification/

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まとめ

今回は、SEにおすすめの資格10選をご紹介しました。
・SEはシステムの設計・開発を行う職種で、ITに関する幅広い知識が必要である。
・SE資格を取得するメリットには、「体系的に学べる」、「スキルを客観的に評価できる」、「昇給・昇進につながる」といったものがある。
・SE資格は、国家資格とベンダー資格に大別される。
・国家資格には、IT全般が学べるものと、専門的な知識が学べるものがある。
・ベンダー資格は、主催企業の製品の知識やスキルが問われる。特定のスキルを求める企業や案件では評価が高い。
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