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公開:2025.12.12 公開:2025.12.12

合格率を高める!宅建士試験の時間配分と科目別の対策方法を徹底解説!

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宅建士の試験は、合格率が毎年15~18%を推移しており、効率的な学習戦略が求められる国家資格です。120分で全50問を解き切る必要があり、戦略的な時間配分と効率的なアプローチが合否を左右します。

この記事では、宅建試験の科目ごとの出題傾向や対策ポイント、合格するための時間配分について詳しく解説します。
試験前の点検や、学習計画を立てる際の参考にぜひ合格戦略策定の資料としてご活用ください。

宅建士試験の概要

宅建士試験とは、不動産取引において重要な役割を持つ宅建士になるための国家資格試験です。毎年20万人以上が試験に挑んでいますが、合格率は15%~18%を推移しており、難易度が非常に高いとされています。

宅建士の資格には受験資格がなく、挑戦しやすいのが特徴です。また、資格を活かした就職や転職で高収入を得やすいのも人気の理由です。

 

試験概要は以下の通りです。

 

項目 内容
試験実施団体 一般財団法人不動産適正取引推進機構が、各都道府県知事から委任を受けて実施
試験日 毎年10月第3日曜日
受験資格 特になし

※学歴・国籍・年齢などの制限はなく、誰でも受験可能

受験料 8,200円
出題形式 マークシート形式(四肢択一式)
試験時間 120分
出題数・内容 全50問

「権利関係(民法等)」:14問

「宅建業法」:20問

「法令上の制限」:8問

「税・その他」:8問

合格発表 原則11月下旬
合格基準点 相対評価方式
合格率・難易度 毎年15~18%を推移

 

試験科目と合格ライン

宅建士試験の試験時間は120分です。四肢択一のマークシート形式で全50問あり、「権利関係(民法等)」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」の4科目に分かれています。

 

合格基準点は毎年異なりますが、大体35~38点あたりを上下しています。毎年3万人から4万人が合格しており、合格率は決して高いとは言えません。

令和6年の宅建士試験では申込者数301,336人、受験者数241,436人、合格者数44,992人で、合格率は18.6%でした。

宅建士の5点免除について

宅建士試験には、5点免除という制度があります。

これは、国土交通大臣の登録を受けた人が受講する宅建登録講習を修了した人に与えられる免除制度です。

講習は、通常2か月程度の通信講座と2日間のスクーリング(通学)で構成されています。修了試験に合格し、発行された登録講習修了証明書があれば、試験の免除申請が可能です。この証明書は合格後3年間有効で、宅地建物取引業に従事している方にとっては合格率が格段に高まる大きなメリットとなります。

宅建士試験の科目ごとの傾向と対策

ここからは、宅建試験の科目ごとの出題傾向と、それぞれの対策ポイントについてご紹介します。

①権利関係(民法等)

「権利関係(民法等)」では、民法を中心とした問題が出題されます。民法は私たちの生活に密接にかかわっており、馴染みのある法律も多いですが、出題範囲が広く学習に時間がかかるのが特徴です。

「権利関係(民法等)」は14問あり、得点源にできれば合格の可能性も高くなります。

丸暗記するのではなく、条文や制度の考え方、意味を理解して解くことがポイントです。また、近年では判例の出題もあり、判決文の内容を正確に読み解く力が試されています。

 

民法は2020年4月1日に大規模な改正が実施されているため、必ず最新の法令に基づいて学習を進めましょう。

②宅建業法

「宅建業法」は全20問と、出題数が最も多い科目です。学習範囲はあまり広くないため、全受験生にとって得点源にすべき分野です。可能な限り満点を取るのが望ましいといえます。

 

頻出問題は、以下の分野です。

・重要事項説明(35条書面)

・契約書面(37条書面)

・その他の業務上の制限

・「自ら売主規制」総合問題

 

ほぼすべての項目で重要度が高いですが、これらの4つは特に重要です。実務でも必須の知識であるため、どの問題が出ても確実に正解できるよう、学習を繰り返しましょう。

③法令上の制限

「法令上の制限」は、学習範囲はそれほど広くありません。過去問から繰り返し出題されることが多いため、問題集を活用して数をこなすのがおすすめです。

 

特に重要な分野は以下の通りです。

・都市計画法の開発許可制度

・建築基準法の集団規定

・国土利用計画法

・土地区画整理法

・盛土規制法

・農地法

 

これらの分野は、原則と例外をセットで暗記し、徹底的に知識を定着させることが得点に繋がるポイントです。

④税・その他

「税・その他」は全8問あり、その中でも地方税から1問、国税から1問出題されます。固定資産税や不動産取得税など、主に不動産取引に関する税の知識が問われます。また、地価公示法、不動産鑑定評価基準といった基礎知識も出題されることが多い科目です。

専門的な知識が問われるものの、他の科目と比較して学習範囲は狭いため、目標点を取れるよう徹底的な暗記で対策しましょう。

統計に関しては、最新のデータに基づいた問題が出題される点に注意が必要です。

宅建士試験の時間配分やポイント

次に、宅建士試験の時間配分や、受験時のポイントについて解説します。

1問2分を目安に解く

一般的に、宅建試験は1問あたり2分の解答が目安と言われています。

しかし、誰もが2分以内にすべての問題を理解し、解答できるわけではありません。2分という数字に固執せず、苦手分野には時間を割くなど、柔軟な姿勢を持つことが重要です。

 

得意な問題を1分程度で処理できるよう準備し、その捻出した時間を苦手な問題や難問、あるいは見直しに多く配分することが、対策のポイントです。

得意な問題から解いてOK。取捨選択もポイント

宅建試験は1問目から順番に解く必要はありません。得意な分野や、自信のある問題から回答していきましょう。わかる問題から解いていくことで、残りの時間を難問に割くことができ、落ち着いて対応しやすくなります。

また、近年では出題が長文化傾向にあるため、問題文で問われている内容を読み解く時間も必要です。難易度の高い問題は戦略的に取捨選択を行い、確実に点を取れる問題から解答していくことが合格のコツです。

「マークシートは最後に塗る」方法も有効

普段よりも緊張しやすい試験本番では、解答ズレなどのケアレスミスが起きやすくなります。問題冊子と解答用紙を行き来する作業を効率化するためにも、「マークシートは最後に塗る」という方法は有効です。

ただし、塗り忘れを防ぐために、問題冊子に分かりやすい目印を付けたり、確実に解答できる問題にチェックを入れたりしてから解答を進めましょう。

見直す時間も確保する

宅建士試験では見直す時間も重要です。あとから見直すことで、より解答ミスを防ぎやすくなります。

見直しの際は、まずは解かずに飛ばした問題や自信のない問題から優先的にチェックしましょう。その上で時間に余裕があれば、解答済みの問題も含めて再度見直すことで、さらなる得点アップを目指せます。

宅建士試験に合格するための学習方法

ここからは、宅建士試験の合格率をアップさせるための学習方法についてご紹介します。

問題集を繰り返し解く

まずは、問題集を繰り返し解くことです。基礎知識が定着したら問題集を活用して、どういった傾向で出題されるのか把握しましょう。

毎年同じような問題が様々な視点で出題されているので、直近10年分の過去問が収録された問題集を使うのがおすすめです。

模擬試験を受けて本番の練習をする

模擬試験を受けて、本番の流れを体感し、試験慣れすることも重要です。

模擬試験を受けることで、実際の試験に近い形式で時間配分や出題傾向を確認できるため、大きな自信に繋がります。単に時間内に解く練習だけでなく、採点結果で自身の苦手分野を再確認し、その後の学習計画に活かすことが重要です。

通信講座を利用してスキマ時間に学習する

教材には通信講座を利用するのもおすすめです。通信講座は通学・通勤中や休憩時間など、スキマ時間にも利用できるのがメリットです。

ただし、質問への講師からの回答にはタイムラグが発生する場合が多いため、質問をまとめて送付したり、回答を待つ間に他の分野の学習を進めたりするなど、効率的な活用を心がけましょう。

資格スクールで講師から学ぶ

宅建士試験は独学での対策も可能ですが、最も効率的な学習法の一つは資格スクールの利用です。

 

資格スクールでは、講師から直接指導を受けられるため、不明点をその場で解消しやすく、スムーズに学習を進められるのが大きなメリットです。

 

独学に自信がない方や、まとまった学習時間を確保できる方は、資格スクールへの通学も選択肢の一つとして検討してみると良いでしょう。

まとめ

宅地建物取引士(宅建士)試験は、合格率が低い難関試験だからこそ、戦略的な時間配分と落ち着いて解答するための準備が合否を左右します。

 

この記事で解説した科目別の傾向と対策、そして本番での時間配分の戦略を参考に、まずはご自身の得意分野と苦手分野を正確に見極め、学習に活かしましょう。

 

合格に必要なのは、難問を解く力ではなく、確実に得点できる問題を逃さないことです。計画的な学習で、合格を実現しましょう。

 

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