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更新:2024.2.16
公開:2024.2.14
更新:2024.2.16
公開:2024.2.14

キャリアコンサルタントの資格は独学で取得可能?受験資格やテキストも

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近年、日本人の働き方についての意識が大きく変化しており、自身のキャリア形成について悩みを抱えている方が増えています。
その場合に相談する相手として、「キャリアアドバイザー」「キャリアカウンセラー」「キャリアコンサルタント」といったいろいろな名称の職業の方がいます。
これらは資格の有無や民間資格か国家資格かの違いで、一般的に国家資格「キャリアコンサルタント」が最も社会的な信用が高いと考えられています。
「キャリアコンサルタント」は「キャリアコンサルタント試験」に合格後、登録してはじめて名乗ることができる名称独占資格です。
それでは、そのキャリアコンサルタント試験について、独学が可能なのか、どんなテキストを使えばいいのか、ご紹介します。

キャリアコンサルタントの試験は受験資格を満たしていれば独学は可能

キャリアコンサルタント試験とは、「日本キャリア開発協会」および「キャリアコンサルティング協議会」が共同で実施する国家資格試験です。試験内容は、「学科」と「実技」に大きく分かれ、「実技」はさらに「論述」と「面接(ロールプレイ+口頭試問)」となっています。
この試験を受けるには受験資格が必要ですが、受験資格を満たしていれば独学で勉強するのに十分な知識は身に付いています。実際に、独学で合格した方のブログも多いです。
また、合格に必要な勉強時間ですが、キャリアコンサルタント養成講習の授業時間は150時間以上となっており、期間は3カ月程度となっています。そのため、独学で勉強する場合も、3カ月150時間を目安としましょう。
それでは、まずは受験資格の内容と独学でも合格できる根拠を説明し、「学科」「論述」「面接」のそれぞれの独学での勉強方法についても述べていきます。

キャリアコンサルタント試験の受験資格

キャリアコンサルタント試験を受けるには、次のいずれかの受験資格を満たさなければなりません。
① 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了
② 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験
③ 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格
まず、①の「養成講習修了者」は、講習の中で「学科」や「実技」の試験対策をしっかり受けています。また、②の「実務経験3年以上」は、仕事を通じて知識やスキルは身に付いています。③の「技能検定合格者」は、上位資格で超難関のキャリアコンサルティング技能検定を突破された方です。
すなわち、どの受験資格で試験を受ける方でも、一定水準以上の知識やスキルは身に付いており、独学で合格できる素地は備わっているということです。

 

独学は面接試験対策が難しい

キャリアコンサルタント試験は、大きく「学科」と「実技」に分けられ、「実技」はさらに「論述」と「面接(ロールプレイ+口頭試問)」に細分されます。

この試験は、出題範囲の広さと「面接」対策に苦労する受験者が多いです。しかし、市販テキストの種類が多く、独学しやすい試験といえます。さらに、Webサイトや動画を使った学習もできます。
主催団体の公式試験サイトでは、直近3回分の過去問(「学科」と「論述」で解説なし)が掲載されています(キャリアコンサルティング協議会JCDA)。
「学科」の独学では、過去問対策が重要で、出題の形式や傾向をつかみ解説で関連知識を増やしていきます。間違えた箇所はテキストで確認し、次に解いたときに同じ間違いをしないようにしましょう。
「論述」では、キャリアコンサルタントと相談者のやり取りを読んで、内容を正確に読み取れたかが問われます。独学では過去問で出題形式に慣れることが重要です。
「面接」は、受験者がキャリアコンサルタントとなって相談者とやり取りする形式で、独学では難しそうです。
まず、「ロールプレイ」の対策としては、場数を踏むことが重要です。そこで、SNS等を通じて受験仲間を作り、対面やリモートで練習することをおすすめします。練習後は互いの良かった点や改善すべき点を出し合い、応答スキルを磨いていきましょう。
次に「口頭試問」ですが、いくつか定番の質問があります。例えば、「自分の良かった点・悪かった点」「相談者の問題点」「今後の支援」等です。想定問答集を作り、定番の質問だけでなく、変化球の質問にも落ち着いて答えられるようにしておきましょう。

キャリアコンサルタントの独学におすすめのテキストを紹介!

資格試験を独学で勉強する方にとって、市販テキストの充実度は死活問題です。国家資格でも、主催団体が公表している過去問(解説なし)しかテキストが存在しないこともあります。
しかし、キャリアコンサルタント試験の場合は、市販テキストが豊富に存在します。例えば、楽天市場でテキストを検索すると、たくさんの種類の参考書や問題集がヒットします。
その中から、特におすすめのテキスト5選をご紹介します。

1. キャリア教科書 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験 テキスト&問題集 第3版

「学科」対策の参考書兼問題集で、これから勉強を始める方に適しています。
出題範囲の中から重要ポイントだけがコンパクトにまとまっており、語呂合わせや赤シートで暗記しやすい工夫がされています。「よく出る」マークで頻出項目がすぐにわかり、時間のない方にもおすすめのテキストです。また、学習法や試験に関するQ&Aも参考になります。問題も多く載っているので、過去問以外にこの一冊だけで「学科」対策は十分です。

2. キャリア教科書 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験 総仕上げ問題集

「学科」対策の問題集で、ある程度勉強が進んだ方に適しています。
過去問やテキストである程度基礎が身に付いた方が、試験直前の総仕上げとして解いておくべき問題集です。とにかく、解説が非常に丁寧でわかりやすいです。参考書としても使えます。

3. 国家資格キャリアコンサルタント 学科試験 要点テキスト&一問一答問題集 2023年版

「学科」対策の参考書兼問題集で、これから勉強を始める方からある程度勉強が進んだ方にまで適しています。
とにかく一問一答の問題が1500問以上も載っているため、非常に実践的です。しかし、誤字脱字の多さでも有名なテキストなので、注意は必要です。

4. 国家資格キャリアコンサルタント 実技試験(面接・論述) 実践テキスト 2023年版

「論述」と「面接」対策の参考書で、これから勉強を始める方からある程度勉強が進んだ方にまで適しています。
独学の方が一番対策しにくい「面接」について、かなり詳細に説明がされています。特に、「ロールプレイ」の進め方の解説が非常に丁寧でわかりやすいです。多少の誤字脱字はありますが、「面接」対策テキストでは一番内容が優れているのでおすすめです。

5. 6訂版 キャリアコンサルティング 理論と実際

この試験の対策に特化したテキストではなく専門書になりますが、「学科」の理論対策として多くの方が参考にしています。本試験ではこの本の記述を元にした出題もあります。頻出項目・重要項目を自分なりにノートにまとめたりして知識を定着させていきましょう。試験合格後もずっと使える本なので買っておいて損はありません。
なお、キャリコンサルティング理論の知識ゼロで初歩から学びたい方には、「国家資格キャリアコンサルタントの基礎理論」もおすすめです。イラストが豊富で「学科」対策テキストとしても評価が高いです。

受験資格も取れるオンライン【キャリアコンサルタント養成講習】がおすすめ!

独学で不安を感じる方には、「地域連携プラットフォーム(TRP)」による「キャリアコンサルタント養成講習」をおすすめします。
授業は完全オンラインとなっており、「学科」はもちろん「論述」や「ロールプレイ」の対策も万全です。知識ゼロの方でも一流の講師による丁寧な指導により、3カ月で基礎からしっかり学べるカリキュラムになっています(1.5カ月の「最速コース」もあります」)。
しかも、厚生労働大臣が認定するキャリアコンサルタント講習に該当するため、修了すればキャリアコンサルタント試験の受験資格を得ることができます。さらに、資格取得後も就職等の手厚い支援を受けられます。
講座説明会や質問受付会も開催しており、サイト内から申し込みができます。

まとめ

今回は、独学でのキャリアコンサルタント試験の勉強法についてご紹介しました。
・この試験を受けるには、次のいずれかの受験資格が必要である。受験資格を満たしていれば、独学で勉強できるだけの基礎知識は保証されている。
 ① キャリアコンサルティング養成講習修了
 ② 実務経験3年以上
 ③キャリアコンサルティング技能検定合格
・「学科」は過去問演習が重要で、「論述」は解答パターンを身に付けることが重要である。
・「面接」では、「ロールプレイ」は場数を踏むことが重要で、「口頭試問」は定番の質問に対する準備が重要である。
・市販のテキストは充実しており、独学でも「学科」はもちろん「論述」や「面接」対策までできる。
・独学だと厳しい方は、スクールで養成講習を受講するという道もある。試験対策もできて、さらに修了すれば受験資格も得られる。
キャリコンサルタントの活躍の場は今後ますます広がっていき、必要とされる場面も多くなっていきます。
人の人生にかかわる大変な仕事ですが、非常にやりがいがあるので、興味を持たれた方は目指してみてはいかがでしょうか。

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