税理士を目指す人におすすめの大学は?学部の選び方や科目免除を解説
「せっかく進学するのだから、資格を取れる進路を選びたい」「でも遊べないのも嫌」そう考えている人は多いのではないでしょうか。
数ある資格の中から、今回は税理士の資格を取り上げていきます。
税理士を目指すには、どこの大学に進学するのが良いか。どのような準備をしたら良いか。試験の科目免除が受けられる大学院も含めて紹介していきます!
目次
税理士とは?
税理士は、税務に関する専門家です。公的な立場から、納税者が正しく税金を納められるように、手助けしています。
仕事内容は、納税の相談だけでなく、税務書類の作成やe-Taxの代理送信なども行います。
税務署の更正や決定に不服がある場合には、納税者に代わって公正な立場で申し立ても行います。
また、国税不服審査所の「国税審判官」、地方公共団体の「監査委員」、家庭裁判所の「民事・家事調停員」などとしても、活躍しています。
税理士試験の概要
税理士試験は、毎年8月上旬に全国各地で行われています。そこでは、税理士になるために必要な学識及びその応用能力があるかどうかを試されます。
合格基準は各科目60点以上と高めで、しっかり備えておくことが必要です。
税理士試験の受験資格
税理士試験の受験資格は、次の3つです。
・学識による受験資格
・資格による受験資格
・職歴による受験資格
学歴による受験資格を満たす方法の一つに、大学を卒業することがあげられます。しかし、ただ卒業すればいいというわけではなく、社会科学に属する科目を1科目以上履修する必要があります。さらに、3年次以上に進級し、62単位以上を取得していれば、在学中でも税理士試験の受験が可能です。
ちなみに、資格による受験資格は簿記の上級資格、職歴による受験資格は2年以上の実務経験が求められています。
税理士試験は会計科目と税法科目
税理士試験の受験科目は2種類。会計科目と税法科目に分かれ、それぞれがさらに細分化されています。
会計学は「簿記論」と「財務諸表論」の2科目。こちらは両方受験しなければなりません。
税法は「所得税法」「法人税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「国定資産税」の6項8科目。この中から3科目を選んで受験するのですが、「所得税法」か「法人税法」のどちらかは、必ず選ばなければなりません。
このうち会計学の2科目については、令和5年度から受験資格の制限が廃止され、誰でも受けられるようになりました。
税理士を目指すならこんな大学がおすすめ!
令和5年度からは、受験資格の制限が税法科目だけになっています。なので、大学1年次から受験できるようになりました。
税法科目の制限の内容は変わらないので、社会科学に属する科目を履修する必要があります。早ければ3年次に受験できるので、大学在学中に5科目合格を果たすことも夢ではないでしょう。
税法科目の受験資格を得られる大学
税理士試験の受験資格を得られる大学はたくさんあります。なかでも税理士資格取得者が多いランキング上位は次の3校です。
・中央大学
・明治大学
・早稲田大学
誰でも名前を知っている名門校ですね。
けれども、税理士を目指すためには名門校を目指さなければならない、というわけではありません。
商学部・経営学部・経済学部・法学部などの、社会科学に属する科目を履修できる学部であれば、どこの大学でも大丈夫。中には、大学内で税理士を目指すコースを設置している大学もあります。
税理士に関する講座がある大学
税理士を目指すための講座がある大学を選べば効率よく勉強できます。「勉強が忙しくて遊べないかも」なんて心配も、なくなりますね。
たとえば、武蔵野大学経営学部の会計ガバナンス学科では、「公認会計士・税理士育成プログラム」という選抜育成プログラムがあります。専用の自習室があったり、学外の有料講座にも無料で参加できたりと、手厚いサポートの受けられるプログラムです。
他にも、高千穂大学商学部の会計コースには「税理士養成プログラム」という独自のプログラムが設置されています。また愛知淑徳大学ビジネス学部のビジネス学科には「資格試験サポートプログラム」があり、受験料の補助が受けられます。
ここに挙げたのはほんの一部で、他にも独自のコースを設置している学校は多くあります。在学中に合格者がいる場合は、学校の公式サイトで発表しているかもしれません。場所・偏差値・授業料などを考慮して、自分に合った大学を探しましょう。
税理士に強い大学・学部の選び方
税理士を目指す人が失敗しないための、大学・学部の選び方の基準を4つのポイントに絞って解説します。
受験資格を得られる大学を選ぶ
前述の通り、税理士試験の「会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)」については、2023年度から受験資格が緩和され、誰でも受験できるようになりました。しかし、「税法に属する科目」を受験するためには、依然として特定の受験資格を満たす必要があります。
大学在学中、あるいは卒業時にスムーズに税法科目の受験資格を満たすためには、以下のいずれかの条件をクリアできる大学・学部を選ぶのが確実です。
・社会科学に属する科目を1科目以上履修できる大学
・大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を修得できる環境
そのため、必然的に「法学部部」「経営学部」「経済学部」「商学部」といった社会科学系の学部が有力候補となります。他学部でも社会科学系の科目を履修できれば資格は得られますが、専門的な講義が充実している上記の学部を選ぶ方がおすすめです。
税理士試験の対策講座がある大学を選ぶ
大学の通常の講義だけでは、税理士試験の高難度な問題に対応するのは困難です。そのため、大学に通いながら予備校を利用している学生も少なくありません。
しかし、大学の中には学内に「資格取得支援プログラム」や「税理士試験の対策講座」を独自に設けているところもあります。
こうした大学を選ぶメリットは以下の通りです。
・専門学校に通うよりも安い受講料で指導を受けられる
・大学のキャンパス内で移動のロスのなく、効率的に試験対策ができる
・同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が整っている
特に、会計分野の合格実績が高い大学(中央大学、明治大学など)には、こうした課外講座や専用の学習室、資格取得支援が充実している傾向があります。ダブルスクールにかかる費用を抑えたい場合や、大学生活と試験勉強を上手に両立させたい場合は、学内の試験対策講座の有無を必ずチェックしましょう。
学費を基準に選ぶ
税理士になるまでには、大学の4年間の学費だけでなく、場合によってはその後の大学院進学費用や、資格専門学校の受講費用など、多額の資金が必要になります。そのため、「トータルでかかる学費」を考慮して大学を選ぶことも重要です。
・国公立大学を選ぶ:私立大学に比べて4年間の学費を大幅に抑えられます。浮いた分の資金を、予備校など他の受験対策費用に充てることが可能です。
・特待生制度や奨学金制度を利用する:一部の私立大学では、簿記検定(日商簿記1級など)の合格者に対して学費を免除・減額する制度を設けているケースがあります。
目先の大学の学費だけでなく、「税理士試験に合格するまでに総額でいくら投資するか」という長期的なプランを立てた上で進路を決定しましょう。
大学院の科目免除制度の有無で選ぶ
税理士試験の大きな特徴であり、多くの受験生が活用しているのが「大学院進学による科目免除制度」です。詳しくは次の章で詳しく解説しますが、特定の条件を満たす大学院を修了することで、税理士試験の一部科目が免除される仕組みが存在します。
大学を選ぶ段階からこのルートを視野に入れる場合、以下のポイントを意識しておくとスムーズです。
・内部進学の枠があるか:同じ大学の大学院へ優先的に進学できる制度があれば、大学院入試の負担を減らせます。
・5年一貫プログラムの有無:大学4年間と大学院1年間の計5年で修士号まで取得できる、先進的なカリキュラムを導入している大学も近年増えています。
将来的に大学院での科目免除を狙うのであれば、あらかじめ税理士免除に対応した学科を併設している大学を選んでおくと、キャリアの選択肢が格段に広がるでしょう。
大学院で科目免除になるには?
税理士試験には、修士・博士に進むことで受験科目が免除になる制度があります。
近年は、この免除制度が廃止になるというウワサがあります。実際に廃止の予定はありませんが、制度の改正が行われる可能性はあります。早めに行動しておくほうが良いでしょう。
税法に関する科目免除の場合
税法に関する科目免除を受けるには、大学院において所得税法や法人税法などの税法に属する科目の研究で、学位を授与される必要があります。
修士の学位を授与された場合、税法に関する科目から2科目が免除されます。つまり、「所得税法」「法人税法」「消費税法」「酒税法」「国税徴収法」「住民税」「事業税」「国定資産税」のいずれか1科目に合格することで、残りの科目が免除されるのです。
博士の学位を授与された場合は、税法に属する科目3科目全ての試験が免除されます。
会計学に関する科目免除の場合
会計学に関する科目免除を受ける場合も、大学院において簿記論や財務評論などの会計学に属する科目の研究で、学位を授与される必要があります。
修士の学位を授与された場合、会計学に関する科目が1科目免除されます。つまり、「簿記論」か「財務諸表論」のどちらかの試験に合格することで、残りの科目が免除されるのです。
博士の学位を授与された場合は、会計学に属する科目が2科目とも免除されます。
詳しい手続きの方法は、国税庁のホームページをご覧ください。
税理士は通信制の大学院でも目指せる
大学院にも、通信制の学校が存在します。通信制であっても、学位が取得できるので、税理士試験の免除条件を満たせるのです。
通信制の大学院であれば、通学する必要がありません。教授と顔を合わせることなく論文を執筆するのは大変かもしれませんが、働きながらでも学位の取得が目指せます。
とはいえ、通信制の大学院は数が多くありません。今のところ東亜大学大学院だけが、税理士の試験免除を目指せる、国内唯一の通信制大学院です。
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税理士試験に合格したら、日本税理士連合会の税理士名簿に登録して税理士を名乗れるようになります。この税理士名簿に登録するためには、2年以上の実務経験が求められます。
会計事務所などで、税理士補助として経験を積むかまたは、一般企業などで経理の仕事を行うことで経験を重ねましょう。
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まとめ
大学で専門のコースを選択すれば、税理士になるための勉強を有利に進められます。
さらに大学院まで進めば、税理士試験の受験科目免除もあります。
学生のうちに、税理士試験に合格できちゃうかもしれません。
資格試験に合格しているほうが、就職にも有利ですね。
せっかく大学に進学するのですから、効率よく資格を取得して、良い条件での就職を目指しましょう!