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公開:2025.12.13 公開:2025.12.13

宅建試験の偏差値はどのくらい?難易度や試験内容、合格のポイントについて徹底解説

不動産業界だけでなく、金融や建設業界からも高い人気を誇る国家資格「宅建(宅地建物取引士)」

しかしながら、宅建は「難易度が高い」といわれています。
「自分に合格できるだろうか?」「独学では無理なのではないか?」と不安に感じるかもしれませんが、宅建試験は数字上の難易度以上に、”正しい戦略”が合否を分ける試験です。

この記事では、宅建試験の偏差値や難易度の実態をご紹介します。さらに、科目別の攻略法や独学で合格を掴むためのポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

宅建試験の難易度は?偏差値で表すとどのくらい?

宅建試験への挑戦を考える際、まず気になるのがその難易度でしょう。宅建は、数ある国家資格の中でも知名度・人気ともにトップクラスであり、難易度も決して低くはありません。 ここでは、合格率のデータを基に偏差値を導き出し、その具体的な難易度について解説していきます。

宅建試験の合格率と難易度

宅建試験の合格率は、例年15%〜18%前後で推移しています。

この数字だけを見ると、「100人受けて15人程度しか受からない」という非常に狭き門に感じるかもしれません。しかし、宅建試験は「何点取れば合格」という絶対評価ではなく、上位約15〜18%が合格する相対評価方式の試験です。そのため、年度によっては合格ラインが上下する仕組みになっています。

参考までに、令和7年度の宅建試験までの合格率は以下の通りです。

年度 合格率
令和7年度(2025年度) 18.7%
令和6年度(2024年度) 18.6%
令和5年度(2023年度) 17.2%
令和4年度(2022年度) 17.0%
令和3年度(2021年度) 15.6%(12月)

17.9%(10月)

令和2年度(2020年度) 13.1%(12月)

17.6%(10月)

令和元年度(2019年度) 17.0%

参考:https://www.tac-school.co.jp/kouza_takken/takken_info.html

宅建試験の偏差値換算

宅建試験を一般的な「偏差値」に換算すると、59~60程度になります。

私立大学 国公立大学
明治大学、青山学院大学、立教大学、

中央大学、法政大学、同志社大学、

立命館大学など

千葉大学、横浜国立大学、東京都立大学、

名古屋市立大学、金沢大学、岡山大学、

広島大学など

上記の通り偏差値60は、大学受験で言うと地方国公立大学や有名私立大学に合格できる上位約15%の層を指します。この数字を見ると圧倒されてしまうかもしれませんが、試験の真の難易度は単純な合格率だけでは決まりません。特に宅建試験は、働きながら受験する人も多いため、大学受験の難易度と比較することはできないのです。
偏差値はあくまで一つの目安としてとらえましょう。自分に合った学習スタイルを見つけ、一歩ずつ着実に準備を進めていけば、決して突破できない壁ではありません。

他の難関資格との偏差値比較

宅建試験の偏差値を、他の難関資格とも比較してみましょう。

資格名 偏差値(目安) 難易度のイメージ
司法試験(予備試験) 67~68 超難関
司法書士 66~67 超難関
社労士/中小企業診断士 64~66 難関
行政書士 61~63 難関
宅建士 59~60 中堅上位

合格率をベースに算出した偏差値で見ると、宅建士は「59〜60」という高いポジションに位置します。

しかし、記述式試験がある「行政書士」や、数年の学習を要する「司法書士」に比べれば、宅建は短期間の学習でも合格しやすく、十分に手が届く難易度です。

資格の難しさは数字だけでなく、出題形式や受験者の層によっても変わります。宅建はマークシート形式の試験であるため、効率的な学習をすればこの偏差値の壁を突破することは決して難しくありません。

偏差値60の宅建試験は独学でも合格できるのか?

宅建試験は独学でも十分に合格を目指せる国家資格です。
実際に、スクールに通わずに市販のテキストと問題集だけで合格を掴み取る人は大勢います。なぜ宅建では独学でも攻略しやすいのか、その大きな理由を2つ紹介します。

マークシート形式で得点しやすい

宅建試験が独学でも合格を狙える最大の理由は、全50問が四肢択一のマークシート形式である点です。
行政書士や司法書士といった他の難関資格には記述式問題が出題されるため、対策が難しく、多くの受験生が壁を感じる原因となっています。しかし、宅建には記述式がなく、すべての正解が選択肢の中に用意されています。
たとえ知識が完璧でなくても、4つの選択肢の中から間違いを見抜くことができれば、得点しやすいのが宅建試験です。そのため、独学で過去問演習を繰り返すだけでも、短期間で合格レベルまで実力をあげることができるのです。

基本問題を確実に点に正答すれば合格を狙える

宅建試験の合格ラインは例年35点〜38点ですが、この点数を取るために「誰も解けないような難問」を正解する必要はありません。
宅建試験は、半分以上が基本的な知識で解答できる問題です。
相対評価の試験である宅建において、他の受験生も正解できないような難問を間違えても、合否には大きく影響しません。
そのため、難問を解くことに時間を割くよりも、こうした基本問題を一問も落とさないよう精度を高めることが何より重要です。「満点は狙わず、全員が取れる問題を確実に取り切る」という戦略を徹底すれば、独学でも合格圏内には十分に到達できます。

宅建試験の科目ごとの内容と難易度

宅建試験は全50問あり、「宅建業法」「権利関係」「法令上の制限」「税・その他」の4つの出題科目で構成されています。
科目ごとに「暗記で得点できるもの」「思考力が必要なもの」と特徴が分かれているため、それぞれに合わせた対策が必要です。

科目名 出題数 特徴
宅建業法 20問 難易度:低~中

最優先の得点源になる科目

権利関係 14問 難易度:高

出題範囲が広く判例からも出題される

法令上の制限 8問 難易度:中~高

難しい専門用語や数字が多い

税・その他 8問 難易度:中

年度によって難易度の差が激しい

①宅建業法│20問

「宅建業法」では、実務に直結する「不動産取引のルール」について出題されます。全50問中20問と配点が多く、合格の鍵を握る最重要科目です。
この科目は基本的な問題が多く、求められる暗記量も比較的少ないため、得点源にしやすいのが特徴です。その分、多くの受験生が高いスコアを出してくるため、ここで失点すると合格が大きく遠のいてしまいます。
苦手意識を早めに払拭し、満点を目標に据えて完璧に仕上げたい科目です。

②権利関係│14問

「権利関係」は、民法を中心に、借地借家法や不動産登記法などから構成される、受験生の多くが「最大の壁」と感じる難関科目です。全14問あり、宅建業法の次に配点が多い科目となります。
具体的には、所有権、抵当権、売買・賃貸借契約、相続など幅広い範囲から出題されます。また、単なる暗記では通用しない判例問題が多く、問題文から状況を正確に読み解く力が求められます。

③法令上の制限│8問

「法令上の制限」は、安全で景観の良い街を作るための「規制」に関する科目です。全50問中8問あり、建築基準法や都市計画法など、建築物を建てる際のルールが出題されます。
この科目では、聞き慣れない専門用語や漢字、数字が並ぶことが多いです。しかし、設問自体はシンプルで過去問の類似問題が多いのが特徴です。

④税・その他│8問

「税・その他」は、不動産にかかる税金や、土地・建物の構造、統計データなど、多岐にわたる分野を扱います。不動産取得税、固定資産税、印紙税、地価公示法、不動産鑑定評価基準などが出題される科目です。
この科目も範囲が広いですが、頻出ポイントに絞って対策すれば十分に得点できます。

宅建試験の学習時間の目安と時間配分

宅建試験に独学で挑む場合、学習時間は400~600時間が必要と言われています。
以前は300時間が目安とされてきましたが、近年の試験難化や、法律の改正に伴い、独学で確実に合格圏内に入るためには、より余裕を持った学習時間が必要になっています。
ただし、法学部に通っていたり、不動産に関連する仕事に就いている場合は、これよりも短い期間で合格できる場合もあるため、必要な学習時間は個人差があります。
十分に時間を設けて、計画的に学習することが重要です。

配点と難易度を考慮した時間配分の目安は以下の通りです。

科目 配分比率 学習時間の目安
宅建業法 40% 200時間
権利関係 30% 150時間
法令上の制限 20% 100時間
税・その他 10% 50時間

宅建試験の学習はいつから始める?

400〜600時間を確保するための、スタート時期別の学習イメージは以下の通りです。

6か月前から開始 3か月前から開始
1日あたり:2~3時間

仕事や学業と両立しながら無理なく進められる

1日あたり:4~6時間

平日の夜・週末のまとまった時間で学習が必要

宅建試験に合格するための学習のポイント

宅建試験は、真面目に全範囲を完璧にしようとする人ほど、膨大な学習量に圧倒されて挫折しがちです。限られた時間で合格を掴むためには、以下の3つのポイントを徹底しましょう。

得点源となる「宅建業法」から着手する

宅建試験の対策は、得点源となる「宅建業法」から着手するのが効果的です。
先述の通り、宅建業法は理解しやすく基本的な内容が多い科目です。ここで8~9割の得点ができれば、合格への道がぐっと近くなります。
まずはテキストを読み込み、内容を正しく理解しながら覚えていきましょう。基礎が固まったら演習問題を繰り返し解き、本番で満点を狙う意識で仕上げていくのがポイントです。

「権利関係」は深追いしない

多くの受験生が苦戦する「権利関係」については、「深追いしない」ことが鉄則です。
権利関係は難解な問題が多く、出題範囲も非常に広いため、深入りしすぎると他の科目に割く時間がなくなってしまいます。
難問は「他の受験生も解けない」と割り切り、基礎的な判例や頻出問題を確実に得点することに集中しましょう。

早い段階で過去問演習に取り組む

独学で合格を掴むためには、テキストを読み込むことに時間をかけ過ぎないことも重要です。
宅建試験は、過去問と似たパターンで出題されることが多い試験です。そのため、早い段階から過去問演習に切り替え、「どんな問われ方をしても正答できる」レベルになるまで繰り返し解く方が、学習効率が高まります。

宅建試験に関するよくある質問

宅建試験は一番難しい試験ですか?

宅建試験は国家資格の中でも「登竜門」と位置づけられており、決して「一番難しい試験」ではありません。

日本で最も難易度が高い資格は司法試験と言われています。また、税理士試験も合格までに数年単位の長い時間を要することから、宅建試験よりも遥かに難易度が高いとされています。

宅建試験はこれら超難関資格に比べれば、正しい対策をすることで短期間でも十分に合格が狙える、挑戦しやすい資格と言えます。

宅建試験の5点免除とは?

宅建試験の5点免除とは、既定の条件を満たした受験者を対象に、全50問のうち5問分が正解扱い(免除)になる制度です。

対象者
1.宅建業(不動産業)に従事していること:申し込み時点で、宅地建物取引業者に従事しており、有効な「従業者証明書」を持っている

2.登録講習を修了していること:国土交通大臣の登録を受けた講習機関が実施する「登録講習」を受講し、修了試験に合格している(修了から3年以内の試験において免除が適用)

宅建試験にかかる費用は?

宅建試験の受験料は8,200円です。学習にかかる費用の目安は以下の通りです。

独学の場合:約10,000円~20,000円(テキスト・問題集・模擬試験など)
通学の場合:約100,000円~200,000円(スクールによって異なる)

宅建試験に合格したらすぐに宅建士として働ける?

宅建試験は、合格後に登録と宅建士証の発行手続きを終えて初めて、宅建士を名乗ることができます。
まず、資格登録には2年以上の実務経験が必要ですが、実務経験がない場合でも「登録実務講習」を修了すれば登録が可能になります。登録完了後、お住まいの都道府県知事に申請して「宅建士証」の交付を受けることで、ようやく重要事項説明などの独占業務に携わることができるようになります。

まとめ

今回の記事では、宅建試験の偏差値や難易度の実態、そして独学で合格を勝ち取るための学習戦略を解説しました。
宅建試験は、不動産業界のみならず幅広いキャリアで武器になる価値ある資格です。難易度の数字に圧倒される必要はありません。十分な学習時間を確保し、計画的に進めることが重要です。

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