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公開:2024.8.27 公開:2024.8.27

今こそ防災意識を高めよう!防災に役立つ資格5選

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地震や台風、豪雨と豪雪、日本は自然災害を受けやすい国です。それは日本の地形などによるものが大きくあります。また、大きな地震が頻繁に見られる2024年。南海トラフ地震が懸念されている中、自然災害は避けようがなく、人は自然に勝てないからこそ、日頃からの防災意識を持つことが非常に重要になります。
今回は、暴対対策にも役立つ資格を紹介していきます。

日本は自然災害を受けやすい災害大国

日本は、その位置や地形、地質、気象などの自然条件によって、地震や台風、豪雨、豪雪、火山噴火などの災害が発生しやすい国土です。どんな影響があるのかを見てみましょう。

地震・津波・火山災害

日本は、海洋プレートと大陸プレートの境界にあたる、環太平洋地震帯に位置しています。太平洋プレートとフィリピン海プレートは大陸プレートに沈み込んでおり、大陸プレートが跳ね上がることによって、マグニチュード8クラスの海溝型地震が発生することがあります。さらに、四方を海で囲まれているため、日本の沖で地震が起こった場合、津波による被害も発生しやすくなっています。

地震には、大きく3つのタイプがあります。

①プレート境界で発生する地震(海溝地震)・・・東日本大震災(2011年・マグニチュード9.0)

②プレート内で発生する地震(プレート内地震)・・・北海道東方沖地震(1994年・マグニチュード8.2)

③内陸部の活断層を震源とする地震(内陸型地震・直下型地震)・・・阪神淡路大震災(1995年・マグニチュード7.3)・熊本地震(2016年・マグニチュード6.5)

出典:内閣府ホームページ「平成21年版 防災白書」https://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/h21/index.htm

この3つのタイプ以外にも、火山性地震というものがあり、火山の噴火やマグマの動きによって火山の周辺で発生する地震もあります。プレートとプレートの境界には、火山が集中していることが多く、日本には、世界の約7%にあたる111の活火山が分布しています。プレートが沈み込むことで、プレートの上部が海水と一緒に溶けてマグマができ、マグマの体積が大きくなっていくことで、火山から噴火することがあります。また、マグマの動きによって引き起こされる火山性地震も発生します。

出典:気象庁 活火山とは https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kazan/katsukazan_toha/katsukazan_toha.html

台風・豪雨・豪雪

日本は四季がはっきりとしている国です。春から夏にかけては梅雨前線の活動が活発になることで多量の雨をもたらし、夏から秋にかけては熱帯域から北上してくる台風による影響で、暴風雨が発生し、冬は強い寒気が日本海で水蒸気を補給することで、日本海側の地域で豪雪の被害が発生します。2019年に起こった「令和元年東日本台風」では、関東の広い範囲で大雨・暴風・高波・高潮などの被害がありました。また、2020年の「熊本豪雨」では、球磨川流域での河川の氾濫・土砂崩れなどが起こりました。2018年の「北陸豪雪」では、福井市で147cmもの積雪を記録し、車の立ち往生などの大きな被害となりました。

洪水・土砂災害

日本の国土は7割が山地であり、河川は急こう配で氾濫が起きやすくなっています。そこに日本の気象条件が加わり、大雨や台風によって洪水や土砂災害も発生しやすくなっています。2020年の熊本豪雨でも、熊本県各地で河川が氾濫して洪水を引き起こし、それに伴って土砂災害による被害も大きくなり、中には2階建ての屋根しか見えないほど浸水した地域もありました。

 

特に注意したい地震災害

今後30年以内に、南海トラフによるマグニチュード8~9クラスの地震が起きる確率は、70~80%といわれています。2024年になってからも、震度5弱以上の地震が複数起きており、2024年8月に日向灘で起こったマグニチュード7.1の地震の際には、さらに大規模な地震の発生可能性が平常時より高まったとして、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。解除された現在でも、いつ大地震が発生してもおかしくないと考えて、日ごろからの備えに注意を呼び掛けています。

 

2024年に震度5弱以上を観測した地震(2024年8月23日現在)

発生日 発生地(名称) 最大震度 マグニチュード
1月1日 令和6年能登半島地震 7 7.1
1月16日 佐渡付近 5弱 6.0
3月15日 福島県沖 5弱 5.8
3月21日 茨城県南部 5弱 5.3
4月2日 岩手県沿岸北部 5弱 6.0
4月8日 大隅半島東方沖 5弱 5.1
4月17日 豊後水道 6弱 6.6
8月8日 日向灘 6弱 7.1
8月9日 神奈川県西部 5弱 5.3
8月19日 茨城県北部 5弱 5.1

自然災害は予測できないから備えが大切

何月何日に災害が起きる、そんな予測ができれば、事前に避難や災害対策もできますが、自然災害は突然起きるものです。特に地震は予測困難な災害です。そのため、日頃から災害に対する備えをしておかなければいけません。

災害は地震だけじゃない

東日本大震災以降、日本に大きな被害をもたらした災害は地震だけではありません。東日本大震災以降の自然災害はどれくらいあったのでしょう。

【地震】
2016年熊本地震、2018年北海道胆振東部地震、2024年令和5年奥能登地震。

【火山】
2014年御嶽山噴火、2015年永良部島噴火

【豪雨・台風】
2017年九州北部豪雨、2018年西日本豪雨、2019年房総半島台風・東日本台風、2020年熊本豪雨。九州北部豪雨、2018年7月の西日本豪雨、2019年9月の房総半島台風、2019年10月の東日本台風。

このように、いくつもの甚大な被害をもたらした自然災害が発生しています。そのため、地震に対する備えだけではなく、さまざまな自然災害に対する備えが必要です。

9月1日は防災の日

防災の日とは、台風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波などの認識を深めて備える日で、毎年9月1日に設けられています。昭和35年に、災害を未然に防止するほか、被害を軽減する目的で制定されました。9月1日は関東大震災が起きた日(1923年)でもあります。防災の日をきっかけにして、改めて防災意識を高め、防災バッグや食料備蓄など災害に対する備えを見直していきましょう。

ハザードマップを確認しておこう

ハザードマップとは、自然災害の被害軽減を目的とした地図で、被害想定区域や避難場所、避難経路、防災施設の位置などが示されています。地域で配布される他、市区町村役場でも手に入れられます。また、Webサイトでも確認することができます。「ハザードマップポータルサイト」では、地震をはじめ、洪水や津波、土砂災害、火山などの危険度や指定緊急避難場所の表示もできます。

ハザードマップポータルサイトhttps://disaportal.gsi.go.jp/

また、家族の間でも、仕事や学校に行っている間に災害が起こった場合、家族はどこに避難しているのかを把握しておき、連絡手段はどうするのかなどを話し合っておくといいでしょう。

災害が起きる前、起きてから役立つ資格5選

災害が起こった時に正しく行動することが、自分を守り、人を助けるためには大切です。正しい知識を身につけるためにも、資格を取ることも考えてみませんか。

防災士

自分の命を守る「自助」、助け合って被害拡大を防ぐ「共助」、自治体などと協力する「協働」を理念としています。2024年7月末時点で認証を受けているのは29万人以上もおり、年々受講者数は増えています。

公式サイト:日本防災士機構

救命講習

全国の消防局や消防本部で実施されている公的資格。事故直後や急病の場合の応急手当を学びます。受講後は救命講習修了証が発行されます。受講しに行く時間がないという人は、総務省消防庁の応急手当WEB講座でも、受講証明書が発行されます。ただし、消防署などで実施される普通救命講習と違って実技がないので注意が必要です。

総務省消防庁応急手当WEB講座

防災検定

子どもから大人まで防災を担う人材を幅広く育成することを目的とした検定です。防災ジュニア検定では、子どもの防災力を養います。初級は小学4年~5年程度、中級は小学6年~中学1年程度、上級は中学2年~中学卒業程度の知識を学びます。防災検定は5級~1級まであり、防災教育の指導者資格としても活用できます。

公式サイト:ジュニア防災検定

防災備蓄収納プランナー

防災備蓄収納とは、防災備蓄の準備や収納、維持管理までトータルで考えることをいい、単に備蓄しておくだけでなく、災害時にすぐに使える状態にしておくことが重要で、そのための知識を学んでいきます。2級はWEBでも受講することができます。

公式サイト:防災備蓄収納プランナー協会

防災コンシェルジュ

いざというときのために、防災の知識や実践方法を身につけ、専門家を目指す資格です。災害の際にどう行動するか、どのような準備をしておくか、正しい知識を身につけ、防災の専門講師としても活用できます。

公式サイト:日本能力教育促進協会

 

まとめ

自然災害が多い国で暮らしていくには、防災意識を持って、日ごろから防災対策を行っておかなければいけません。まずは自分や家族の命を守ることを優先にし、ハザードマップの確認と、避難所の確認、家族との連絡方法などを事前に話し合っておき、災害時に最適な行動がとれるように、正しい知識を身につけておくことも大切です。

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