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更新:2024.10.7
公開:2024.10.7
更新:2024.10.7
公開:2024.10.7

FP2級は独学で取得できる?難易度や勉強時間など独学の方法を徹底解説!

FP2級は独学で取得できる?難易度や勉強時間など独学の方法を徹底解説! NEW

今のままで、将来大丈夫なのかな?お金の知識がもっとあればいいのにな、と思うことはありませんか。このようなきっかけでFP(ファイナンシャル・プランナー)の資格に興味を持つ人も多いようです。
FPの資格は3級・2級・1級と難易度が高くなっていき、2級からが履歴書に書けるといわれているので、スキルアップを目指すのであれば、2級は取っておきたいものです。
今回は、FP2級を独学で取得できるのかについて、詳しく紹介していきます。

FP2級試験はどういうもの?

FP2級の試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2つの団体が実施しており、年に3回、1月、5月、9月に実施されます。

試験は、学科と実技に分かれ、どちらも合格しないと資格は取れません。学科はお金に関する幅広い知識が問われ、実技は実際のケースを想定した問題が出題されます。

また、FP2級を受験するためは、金融に関する仕事で2年以上の実務経験がある、FP3級に合格している、日本FP協会認定の「AFP認定研修」を修了している、このいずれかが必要です。

FP2級とFP3級は何が違うの?

FP3級は、ファイナンシャル・プランニングの基礎を学ぶ試験です。対してFP2級は専門的な知識が求められる試験です。具体的には、「ライフプランニングと資金計画」と「タックスプランニング」、「相続・事業承継」に項目が追加され、個人に関わることだけでなく、会社の税金や事業を継ぐときの計画など、企業のお金に関する知識も問われるようになります。試験の難易度もグッと上がり、学科試験はどちらもマークシート方式ですが、実技試験では2級になると記述式になります。問題のボリュームも20問から40問になるなど、幅広い知識が必要になってきます。

FP2級試験合格率

FP2級の合格基準は、日本FP協会、金融財政事情研究会どちらも学科は60点満点中36点以上です。実技は日本FP協会は100点満点中60点以上、金融財政事情研究会は、50点満点中30点以上となっています。では、それぞれの「2級FP技能検定」の合格率を見てみましょう。

◆日本FP協会 2級FP技能検定 試験結果 (2024年9月現在)

2024年5月 2024年1月 2023年9月
学科試験 59.29% 39.00% 53.54%
実技試験
(資産設計提案業務)
54.87% 61.12% 52.02%

出典:日本FP協会 FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ https://www.jafp.or.jp/exam/syutoku/

◆金融財政事情研究会 2級FP技能検定 試験結果(2024年9月現在)

20242年51 20242年15 20232年9月
学科試験 29.70% 13.27% 22.75%
実技試験
(資産設計提案業務)
45.17% 41.52% 40.80%

出典:金融財政事情研究会 試験結果 https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/result-fp

この結果を見ると、特に学科試験で合格率に開きがありますが、団体によって難易度は変わらず、内容も範囲も同じ問題です。日本FP協会では個人申し込みが多いために、合格率に差があるのではないかと考えられています。しかし、どちらも合格率は高いとはいえず、それだけ難易度が高い試験だということが分かります。

FP2級を取得するとこんなメリットがある!

FP2級のメリットは、お金に関する知識が深まり、暮らしの中で活用して将来の人生を豊かにするための知識がつけられることです。

また、FP2級の資格を持っていれば、就職や転職で有利になり、仕事での活躍も期待できます。将来はFPとして独立も目指す事ができ、仕事としてだけではなく、自分自身についても、住宅購入や保険の購入・見直し時期、老後の資金計画など、自分の知識で判断して、よりよい方向へ進んでいけるようになります。FP2級を取得することは、生涯活用していける知識となります。

独学で勉強するメリット・デメリットは?

合格率で見たように、FP2級は難易度が高い試験です。誰でも合格できる試験ではありません。しかし、集中して効率よく勉強することで、独学でも合格できる可能性はあります。どちらが自分に合っているかを考えて、ぴったりの勉強法を選びましょう。

独学で勉強する?スクールに通う?

独学のメリットは、自分のペースで学習できることと費用が抑えられることです。スクールに通うと時間や場所に制限がある為仕事が忙しい時や体調がすぐれない時など、通えないことがあると、挫折してしまうこともあります。しかし、独学なら、自宅やカフェなど、好きな時間に好きな場所で勉強できます。
そして、最大のメリットが費用を抑えて勉強できることです。スクールに通うと、受講料だけでなく教材費など合格までに多くの費用が掛かります。独学なら、テキストや問題集の購入費のみの出費の為できるだけ費用を抑えられる独学がおすすめです。

 

では、独学で勉強するデメリットは何かというと、自分に合った教材選びが難しいことです。FP2級試験用の教材はたくさんあり、教材選びが難しく、年1回の税制改正を反映してつくられるため、改正内容についての問題が出題されることも多々あります。スクールの場合は、すぐに対応した講座をしてくれますが、独学の場合は最新情報を自分でキャッチアップしておくことが必要です。また、疑問点や不明点を気軽に人に聞くことができない事もデメリットです。
そして、時間管理やモチベーションの維持も独学では難しくなることもあります。その結果挫折してしまうこともあるので、独学が合わないと思ったら、スクールに通うことを考えましょう。

独学合格するにはどのような勉強でどれくらいの時間が必要?

FP2級は独学でも合格できる可能性があるとはいえ、ただむやみに勉強するだけでは合格は困難です。勉強範囲が広いので、効率的に勉強し、着実に知識を深めることが必要です。

FP2級に独学合格するための勉強方法

FP2級に合格する為には、たくさんのテキストの中から自分が分かりやすいと思う教材を使って、じっくり理解を深めていくことが大切です。そして、FP2級の試験は、過去の問題と似たような問題が出ることが多いので、過去問を繰り返し解いて、間違えたところをしっかりと復習することも合格への近道になります。ただし、過去問は年に1回税制改正がされている為、それを踏まえて直近3~6年分の問題を解いておけば十分な備えとなるでしょう。

FP2級の独学合格に必要な勉強時間

独学で合格するにはどれくらいの時間を勉強すればいいか気になりますよね。一般的には150~300時間くらいの勉強時間が目安と言われています。毎日1~3時間ほどの勉強で3~6ヶ月で合格できる計算になりますが、あくまでも目安で、人によって勉強時間は変わってきます。例えば、経済や金融の知識がある人、2回目以降の受験など、勉強時間が短く済む人もいます。大切なのは、計画的に勉強することです。最低でも150時間は確保しておくことを考えて、試験日から逆算して、余裕を持った計画を立てていきましょう。

FP2級の実技試験の種類

FP2級の実技試験は全部で5種類あります。FP2級の試験は、学科においては共通問題ですが、より深い知識が必要な実技においては選択できるようになっています。5つの選択科目(業務)から自身の得意分野や関連が深い分野を選ぶイメージです。

実技試験においては、日本FP協会が1種類、金融財政事情研究会(きんざい)が4種類の科目を担当しています。合格基準は5つの全選択科目で共通しています。

FP2級の実技試験に合格するには|種類や対策の方法を紹介

FP2級の実技試験は、日本FP協会からは「資産設計提案業務」が、金融財政事情研究会(きんざい)からは「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」が用意されています。

以下でひとつずつ見ていきましょう。

・資産設計提案業務(日本FP協会)
日本FP協会で行われるこの試験では、資産運用、年金、保険、不動産、相続など、FP2級の学科試験で学んだすべての範囲が出題されます。範囲が広い分、試験問題も広く浅く出題される傾向があります。きんざいの「個人資産相談業務」の試験と内容が似ており、多くの受験生がこの試験を選んでいます。

・個人資産相談業務
学科試験の6分野であるライフプランニング、リスク管理、金融資産、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継が出題範囲です。参考書がたくさん出ているので、出題範囲が広くても、勉強しやすいといわれています。

・中小事業主資産相談業務
中小事業主への資金計画に特化した内容です。例えば、会社の将来のために準備すればいいお金や不動産を有効活用するにはどうすればいいかなど、中小企業の経営者が抱える悩みを解決するシーンを想定して出題されます。FP1級の試験でも問われる、企業のお金に関する知識が必要になるので、いずれFP1級に挑戦したいと思っている人にとってはとても良い勉強方法です。

・生保顧客資産相談業務
生命保険に特化した内容で、生命保険と医療保険がメインで、保健に関する問題が全体の4割を占め、年金や相続、税金との関係についても出題されますが、損害保険の問題は出題されないのが特徴です。

・損保顧客資産相談業務
自動車保険、火災保険、地震保険、損害保険に特化した試験で、生命保険や医療保険の問題は出題されません。

実技試験は、将来目指している分野を選びますが、「どれを選択したらいいかわからない」という人は、「資産設計提案業務」か、「個人資産相談業務」を選ぶのがいいでしょう。

FP2級独学におすすめの本

F試験対策教材は様々あるため、どのような教材を選んだらいいのか迷うこともあるかもしれません。教材選びに迷ったら、最新の情報が載っていて、内容が充実したものを選ぶようにしましょう。編集部おすすめの本を紹介するので、教材選びの参考にしてください

2024-2025年版 みんなが欲しかった! FPの教科書2級・AFP

図やイラストが多く、視覚でもわかりやすくなっています。『みんなが欲しかった! FPの問題集 2級』とリンクしているので、教科書と問題集と合わせて勉強することで、効率よく勉強できます。さらに、アプリとも連携し、書籍専用動画が無料で見られるので、通勤途中や昼休みの間にもサクサク勉強ができます。

TAC出版ナビhttps://tacpub.jp/list/detail.php?bc=111180

 

史上最強のFP2級AFPテキスト 24-25年版

直近の出題の97.4%をカバーしたテキストです。「試験に出る、覚えるべきもの」と「FPの基礎知識だが、暗記までは必要ないもの」を明確にしているので、効率よく勉強できます。また、別冊では試験に出る重要項目をまとめた問題集をつけているので、復習しながらしっかりと着実に知識が身についていきます。

ナツメ社https://www.natsume.co.jp/books/19988

まとめ

お金は毎日の暮らしに欠かせないもの。その知識があるのとないのとでは、暮らし方や将来に大きな差が出てきます。身につけた知識はキャリアアップや転職にも有利になるだけでなく、自分自身の生活にも大いに役立ちます。独学でも十分に合格を目指せる可能性はありますが、勉強スタイルが合っているかどうかは人それぞれなので、自分に合った勉強方法を見つけて、合格を目指しましょう。

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